1997年2月にフランスで購入した「ドラゴンボール」の単行本(18フラン)です。サイズは新書より少し大きめですが、ページ数は約90ページと少なめです。
コマは、日本とは逆で、左から右へ読んでいきます。反転させて印刷しているので、孫悟空の「亀」が鏡文字になっています。
数年前に購入した「シティーハンター」の完全版第一巻(9.95ユーロ)です。
こちらは右から左へ読むオリジナルと同様の製本です。
かつては、先の「ドラゴンボール」のように「本は左綴じ」のヨーロッパに合わせて印刷していましたが、近年の日本アニメ・漫画人気の高まりで、右綴じで出版することが多くなりました。また他に、左右を反対にする手間や経済的な事情で右綴じにしたという理由もあるようです。
ところで、漫画の台詞ですが、基本的にそのまま訳されているのですけど(と言っても直訳というわけでもありません)、オリジナルとは別の言い回しで表現している部分もあります。
いくつか例を挙げてみます。
台詞は原文、フランス語の日本語訳(直訳)の順番です。
<第一話>
悪者がボクシングの対戦相手に八百長を要求し、次のラウンドで倒す、と宣言した後の台詞
「ということだ よろしくチャンピオン」
→私は君を当てにしているよ、チャンピオン。
「かわいい娘さんのためにも…な ! !」
→可愛い小さな娘のことを考えなよ…
「よろしくチャンピオン」を「compter sur ~(~を当てにする)」、「娘さんのためにも」を「penser à ~(~のことを考える)」と訳しています。
一言、「なるほど」と納得してしまう訳です。語学力のない私にはパッと浮かんできません。
<第三話>
依頼人の女性が冴羽獠の下心に気付いた時の台詞

「いってることと行動がバラバラよ」
→あなたが言う事とする事の間にはかなりの違いがあるのよ ! !
「ぎゃん ! !」
→カイ ! !(フランス語圏の人は、こういう時に「カイ」て言うんですかね !?)
「どうしてわかったのォ~ !?」
→どのように彼女は見抜いたの !?
三番目の台詞「どうしてわかったのォ~ !?」の「わかった」に翻訳者は deviner(見抜く、言い当てる)という動詞を用いています。私なら「わかる」というと「知る」「理解する」という単語を直感的に思い浮かべて、savoir(知る、分かる)をあててしまいます。話の流れをしっかり把握して、devinerを選択した翻訳者の力量には、ただ驚くばかりです。
<第四話>
冴羽獠が敵を倒した後の台詞


「あいつはおたくが手を汚すほどの値打ちもない ! !」
→あなたが手を汚す価値はない ! !
「だからこそおれのような男がいるのさ… ! !」
→そのために私のような男が存在するのさ… ! !
ここで「おやっ?」と思ったのは、二番目の台詞の「男」が単数ではなく複数の「HOMMES」になっていたところです。
「主人公は一人だから単数では?」と一瞬疑問に感じたのですが、スイーパーは冴羽獠だけではないんですよね。
このようにフランス版をオリジナル版と比較しながらじっくりと読むと、結構勉強になりそうです。
実際は、気が向いた時にページをめくる程度なので、全然上達しないんですけど・・・。
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